このレビューはネタバレを含みます▼
全156ページです。それに収めるには盛り沢山かな、と。忌避される属性を持ってしまったヒロインが夫の不倫からの離婚、国外追放となって異国の地で功績が認められ初恋のヒーローに再会、幸せになるストーリーですが、……すみません。面白くなかった。父親はヒロインを疎んじていたかと思いきや最低限の心配はしているようだし、結局父親の真意が分からないまま死去という名のフェードアウト。そして名前だけしか登場していない兄と妹はどうやら本気でヒロインを疎んじてざまぁされるポジションだけど、彼らの悪役っぷりも末路もヒロインは伝聞で知る形なのでどうにも印象が薄い。元夫のクズっぷりとざまぁはそれなりに描写されていますが、良く考えれば妹も元夫と同レベルの悪女なんですよね。なのにサラッと書かれて終わり。全156ページのうちヒロインが異国で認められるための功績となるエピソードがメインになっている印象なので、その前後が霞んでしまっています。もっと悪役の悪業とざまぁを掘り下げてヒーローとの恋愛も詰められていれば面白かったかもしれません。面白いと思う方もいるかもしれませんが、私には500円を高いと思ったつまらなさでした。