くいもの処 明楽
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くいもの処 明楽

ヤマシタトモコ

大好き!

ネタバレ
2012年6月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『くいもの処 明楽(同人誌プロトタイプ版)』が配信されたので、既に購入済みだったこちらにもレビューを…

10話のうち、表題作は1話から8話までです
ネタバレですが、6話までは明楽と鳥原がくっつくまで、7話と8話は後日談で、ぐるぐる悩んじゃう鳥原がメインです

明楽は30過ぎですがアホな子だし鳥原は年下だけれどクール(だけど憎めない)、そんな二人のやり取りはクスッと笑える部分が盛り沢山です
でも読者は、笑いの中にも『男に好かれた男・男を好いちゃった男』というそれぞれの立場も考えさせられたりします
明楽は男である鳥原に好かれた事で色々悩むし、男同士という未知の関係に踏み込むのを怖がる…。同時に、言い寄る方の鳥原も悩んでる部分がある…。そういうのがすごくリアルです
でも、明楽のアホの子っぷりは他の登場人物をも無意識に巻き込み、作品に溢れる全体的な雰囲気は、明るく楽しいものになってます

メインの二人はそれぞれすごく魅力的なキャラなんですが、お店のスタッフも非常に良いんです
8話の最後では店長の明楽のお店のスタッフ紹介があって、それもものすごく楽しい!
私は、全員のスピンオフを描いてくれないかしら…と思っちゃいました


ここからはプロトタイプ版と比較しての感想です
こちらはプロトタイプ版(どういう意味なのかしら…)よりも後に描かれてますが、話しの流れはほぼ同じと言ってもいいと思います。それでもどちらも読んで欲しいですね、結果に至るまでのやり取りの表現がかなり違いますからパラレルワールドと捉えて読むと楽しいので

こちらはプロトタイプ版と比べると、セリフを選びとって表現も絞り込んでごちゃごちゃしないようにすっきりとさせて描き、スタイリッシュで洗練された作品に仕上げ直したという感じです

7話と8話のぐるぐる悩んじゃう鳥原と、明楽のスタッフ紹介が、こちらを読む特典って感じです。プロトタイプ版には載ってませんから



9話と10話は全く別の高校生のお話
私は高校生モノはあまり好きではないので簡単な感想ですが、セクシャルマイノリティの切なさを感じる作品です
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