このレビューはネタバレを含みます▼
全体的な概観をすれば、事前の知識および読み手それぞれの性格によって、ストーリーが怖いか怖くないかに分かれる印象を受け取れました。「怖い」ということをあらかじめ読む前に意識しておくと少し拍子抜けするかもしれませんが、何も内容を知らずに読むとホラーをより感じるようになるのではないでしょうか。自分としてはむしろ、主人公のみこが見えないはずのものまで見えてしまうようになったことに対して哀れに思えて仕方がないのですが、徹底的に見える異形の存在を無視し続けられるという、相当な精神力があってタフな姿には感心しました。