皇帝陛下は異端の宮廷書士を寵愛する
」のレビュー

皇帝陛下は異端の宮廷書士を寵愛する

丹野ちくわぶ

一冊にはするには無理があると思う

ネタバレ
2022年12月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中華風な大国の皇帝と書士の、謎解き・ミステリー仕立てのお話でした。一冊にまとめてしまうには恋愛、ミステリーと詰め込み過ぎな気がします。そのせいで謎解き部分が短絡的です。設定がいいのに内容が浅いので楽しむ前に解決してしまいました。皇帝の梓雪への恋情もどこから本気なのか、何食わぬ顔で淡々としか描かれておらず、変化を感じ取るのが判りにくいです。両方を盛り込むならもっと練ってほしかったです。気になるのは「宦官」という一言が出てきたことです。宦官制度があるのならば宮廷内にいる男子は武官以外は宦官なのでは‥?いくら後宮に正妃・妾妃がいないとはいえ皇帝の親族はいる筈。大国の秘密を手に入れようと画策するのなら皇帝の座を手に入れようとする輩もいる筈。その辺は考えてなかったのかな?
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!