このレビューはネタバレを含みます▼
「京都新婚旅行殺人事件」や「京都再婚旅行殺人事件」同様、僕は昨年の初夏に「秘密の授業」でコミックシーモアデビューを果たしてから間もなく、それもコミックシーモアでこの推理小説の存在を知りました。表題作で1作目の「京都愛人旅行殺人事件」に登場しています殺人犯の「沖邦彦」、とんでもない男ですね。主人公の「中山美佳」を我が物にしようとして「深尾涼子」と言う女性を殺し、他の女性たちまでも殺そうとしましたから。「悪事千里を走る」とはこの男のために作られたような諺ですね。2作目の「京都受胎旅行殺人事件」に登場しています殺人犯の「水木麻沙代」と共犯の「野上二郎」にも腹が立ちました。主人公の「中山美和」を騙した挙げ句に毒殺しましたから。3作目の「京都見合旅行殺人事件」の殺人犯がまさか主人公の「桜田由紀子」の親友の「三原マリ」だったなんて…!「彼女や彼氏に振られる事」よりも「親友に裏切られる」事の方が人間にとっては辛くて悲しい事ですから。また、この短編推理小説に「錦市場」と言う、あの「らくだ」と言う落語の舞台にもなっています大阪の「黒門市場」と同じく「生鮮食品」で有名な市場が登場したのも大変面白かったです。4作目の「京都婚前旅行殺人事件」の主人公の「中村愛子」と言う女性の婚約者の「黒木」と言う男にも猛然と腹が立ちました。この男が殺人事件の被害者の「浜野浩二」の「彼女」に危害を加えていなければ何も起こらなかった筈ですから。