きみとの夜はいつも【電子限定描き下ろし漫画付き】【コミックス版】
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きみとの夜はいつも【電子限定描き下ろし漫画付き】【コミックス版】

麦生まいこ

かわいくて優しいお話

ネタバレ
2022年12月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●お話2本入っていて、『相変わらずな〜』は表題作の、『その後の〜』は『INSIDE OUR ROOM』のその後です。立読みにて目次ご参照下さい。
●表題作。かわいい二人なのでビジュアルがお好みにはまらないかたもいらっしゃるかも。私はそんなかわいい風貌の水科が意外と男らしくて芯がしっかりしてるのが良いなぁと思いました(なお攻)。迷いながらも「自分が好きなこと」を信じて貫く強さがある。
●その点、戸祭の方が弱いです。飄々として何にも傷つかないようでいて、本当は“普通じゃない自分”に自信がない。見知らぬ人とばかり身体の関係を持つのは、身近な人が怖いから…?家族は「お前はおかしい」と言う。学校では「高名な日本画家の孫」だとか「ゲイってホント?」だとか言われる。素の自分でいることができない。
●水科も以前は心を閉ざしがちだったから、戸祭のそういうところ敏感に感じ取ったのかもしれません。(単に噂話に疎いだけか…?)色眼鏡で自分を見ない水科に、戸祭も惹かれていたのかな…それとも“普通になれる”と思ったのかな…
●やり取りがいちいち優しい。えっちの場面も一応ありますが、なんかもうかわいい〜って感じで。そんな中で水科がほんのひとさじカッコイイ。にこにこしちゃいます。
●『INSIDE OUR ROOM』も似た雰囲気の優しさがあります。生活力のないふわふわした衣笠と、お世話する橋向。距離感がとても微妙で…お互い探り探りな空気にムズムズします。
●どちらもほんわかする読後感でした。もう少し読みたかったな…という気もします。(戸祭の家族のこととか…?)
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