恋するマハラジャ~砂漠の囚われ姫(コミックノベル)
」のレビュー

恋するマハラジャ~砂漠の囚われ姫(コミックノベル)

にせ英知/九里もなか

異国情緒ここにあり

2012年7月26日
物語を読みはじめた瞬間から、主人公のアイリと一緒に異世界へ迷い込むような感覚になれます。

ロマンチックで非常に官能的なシャールとの時間には、豪華絢爛なファンタジーが可能にするバリエーション豊かな快楽と、それと対峙する自らの意思との葛藤があり、現実との境界がぼやける白昼夢のような感覚にさせられました。

常に付き纏う世界の謎も、ミステリアスで魅力的でした。
その秘密が明かされた後、ラスト部分の描写は特に凄いです。
歩いている町での感覚、夕日のシーンではとても切なくなってしまい涙が出ました。
もっともっとこの2人のお話が読みたいです。

異国情緒と一言で言い表すには足りない程の細かい描写ときれいなイラストには、良い映画を見終わった感覚にさせられました。

とても幸せな気持ちになれました。
素敵な作品に出会て嬉しく思います。

いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!