うそぶく狐は花を咬む【単行本版】
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うそぶく狐は花を咬む【単行本版】

あやみね稜緒

お互いが大切な存在になっていく

ネタバレ
2023年1月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●絵柄が美しいなぁ…と、単話配信の頃から立読みで気になっていた作品でした。やっぱり綺麗でしたね〜。健の霊力をカズネが“食べる”ためにキスシーンが多いのですが、艶っぽかったです(えっちシーンも)。ぐっと歯を食いしばるようなお顔はちょっと苦手だったかも…
●カズネは同族の中で特殊だった?(九尾だから?)はみ出し者のように扱われていた。健の方は妖がぼんやりと見えてしまうことで、親族からも気味悪がられてきた。二人とも疎外感や寂しさを抱えていて、そんな二人がそれぞれ拠り所にしていた健臣(健の祖父)。カズネと健臣の関係は、(健に嫉妬させるためなのか)あえて曖昧に描かれていたように感じて、そのせいか少し捉えにくかったかも。
●健臣がいなくなったことで出会った二人が、今度はお互いに安心感を抱くようになっていって…という展開ですが、描写はモノローグが多いなぁと感じました。それぞれの感情を、それぞれが言葉で説明してくれてるみたいな…そのわりには分かりにくいところもあったりして…
●妖と人、時の流れの違い、二人はそのまま受け入れたのかな…という感じでした。(カズネは一度それを理由に健から離れようとしますが。)健の「最期まで…」というセリフが、“最後”ではなく“最期”だったから。私も、なんとなくそれでいいんだな…って受け入れられました。
●ちょっと気になる矛盾点?や、乗り切れないところもあったのですが、二人が幸せに生きていけますように…と、優しい気持ちになれました。カズネのツンデレかわいいですしね。
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