このレビューはネタバレを含みます▼
遠い国から貿易商のローラン・ド・エリオールの元に嫁いできたサガル。嫁いだ日に披露宴をして3日と経たないうちに王都に向かったローランの代わりに先妻との間の子のハリファを育てて次の冬まで留守を預かって、1年のうち一緒にいるのは1ヶ月というほとんどお金のかからない子守りみたいな役割でした。元々子供が出来ないので男の嫁が望まれることもあるとか。文句も言わず尽くしてくれるサガルにようやく5年ほどたってからイチャイチャしはじめるのですが、サガルを探す追っ手が迫ってきて、という想像していたほのぼの子育て話と正反対の血なまぐさい展開がはじまってちょっとビビりました。サガルは一体何者か?みたいな。なんか、いろいろすごかったです。今まで読んだBL小説とは違った感じのお話でした。サガルが10才くらいの見た目なので最後まではしてないです。そのあたりも珍しいです。終盤でサガルの心があるかどうかという話になりますが、はじめからサガル目線で思うところが書かれていたので???でしたが、あまり表情に出ていなかったのかなと思いました。よかったのですが、もうちょっとローランの愛が感じられたらなと思いました。理由はありますが、1年のうち1ヶ月はさみしいなー。
2019年11月 総601ページ 挿絵あり