僕らは恋がヘタすぎる
」のレビュー

僕らは恋がヘタすぎる

橘えいこ

みずきが幸せになれて良かったです。

ネタバレ
2023年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ かなり物語完成度の高い作品で、絵も綺麗だったので楽しく拝読させて頂きました。

賛否両論あるとは思いますが、私はみずきが1番好きで、幸せになってくれて嬉しかったです。
傷付き方を経ての拗らせ方、幸せを望む姿勢や自分への自信のなさを凄く人間らしく綺麗に描かれていたと思います。
生きていれば幸せになる権利は誰にでもあるし、周りの環境や出会う人から得る経験は、自身ではどうにもならない事もあると思います。
みずきと似たような経験をした方に幸せを与えるような結末になっており、とても綺麗な物語でした。

また、歩くんが凄く魅力的なキャラクターで、みずきのような一件幸せだと思われがちな明るくて自己犠牲の強いタイプ(ストーリー上だと分かりずらいと思いますが、みずきはデフォがその様に描かれており、第三者が物語内で見た場合は多分この様な感想になると思われる)を、
きちんと見てあげられる、守ってあげられる人間って意外と少ないと思うのですが、
そこに気づき、守ってあげようとする姿勢が、男性としても、人間としてもとてもかっこよく、尊敬できるキャラクターでした。
個人的なタイプの話を述べると、襟足長めの黒髪黒眼鏡美青年喫煙者でちょっとクズっぽい風貌、更に頭が切れ、周りを見る目があるようなキャラクターは見た目、性格共にどタイプだったので凄くほほえましく拝読させて頂きました。

逆に嫌いではないのですが、最後までお姫様扱いされ続けた花はあまり好きにはなれませんでした。
みずきが好きだった私から見ると、みずきに比べ周りに恵まれてきたというイメージが強く、そのまま優しい男の子に知り合って、綺麗な人生を送ったという感想でした。
ただ、現実的に普通のちょっと可愛くて闇がなくて普通の優しくて少しわがままで周りに恵まれてほかほかほのぼの育ったお姫様タイプの方が好かれると思うので、主人公達が普通に幸せになったのも、現実味があってリアリティが増したと感じたので、作品として良かったと思います。

最後に、長々と感想を述べさせて頂きましたが、一言で表すと単純にとても面白かったです。
素敵な作品をありがとうございました、次回作も楽しみにしております。
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