いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?
」のレビュー

いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか?

君塚力/日丘円

相沢先生がかっこよすぎる

ネタバレ
2023年1月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 相沢先生が味方だとわかってからは頼りがいがありすぎて安心して読めます。
加害者側はちゃんと成敗され、被害者は救われます。
胸くそモノではありません。
いじめをもみ消しに来た加害者側の親(権力者)と、いじめを隠蔽しようとする学校側。それに怒る詩織ちゃん(いじめ被害者)に、相沢先生が言った「先生に任せておけ」って言葉が、じーんって来た。そんなこと言える先生、現実にはきっと一人もいないだろうと思えるだけに、まじでかっこよすぎる。
いじめ加害者に身体的苦痛で復讐するタイプのものって最近多いけど、ここまで徹底的に現実的にこらしめてくれる漫画はあんまりないかも。

おもしろかったのは、「ここまで加害者をこらしめる必要あるのか?」と最後まできれい事を言う真中くんというキャラを作ったこと。詩織ちゃんはきれい事を言う真中くんより、加害者を徹底的に追い詰める相沢先生の手をとった。あの描写が、一番生々しくいじめ被害者の心情を書いてくれているようだった。いじめられたことがない人は、「加害者を追い詰めるな」みたいなことをいじめ被害者にむかって平気で言えるんだよね……ある意味真中くんが一番残酷で胸くそだった。
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