このレビューはネタバレを含みます▼
高校3年生の文人がメールでやり取りしているのは「altair」(七夕伝説の彦星とされるわし座のアルタイル)というハンドルネームの男性。文人は「vega」(織姫とされること座のベガ)というハンドルネームでメールのやりとりは3年になります。
あるとき文人がどうしようもなく悲しい目に遭ってメールをすると「altair」は駆けつけてくれました。
BLって何が一番ネックかと考えるにやはりどこを好きなったかというところだと思うのです。ふたりが出会うシーンはとても印象的です。好ましいメールを送るその人の外見はとてもキレイで、知る度にそのうつくしい魂に触れていきます。全身に互いを愛する気持ちが充満しているのに拒まなくてはいけないふたり。ページをめくる指が止まらなくなります。ふたりが決めたことならば、もうどんな結末でも受け入れられるような気がしてきます。読み終わって静かな感動に包まれました。凪良先生すごいです。やはりBL小説を読むのはやめられません。この気持ちをどう表現すればいいのかその言葉を私は持ちません。とにかく最高です。
麻々原先生の挿絵がないことだけがさみしいですが、物語は素晴らしかったです。
2013年12月 総231ページ 挿絵なし