僕等に名前をつけるなら
」のレビュー

僕等に名前をつけるなら

あがた愛

あがた先生にはずれなし。

ネタバレ
2023年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「僕は君のいいなり」であがた先生を知り、その後、「ふたりあそび」「23時のタイムシフト」「さよなら共犯者」を読み、今回こちらの「僕等に名前をつけるなら」を読みました。
少しずつ買って読んでる状態ですので、まだ既刊全て拝読したわけではないのですが、私の中でいつも最高の読後感を与えてくださる作家さんです。
今作は幼い頃に両親の離婚で離れ離れになった実の兄弟の恋を描いた作品です。
レビューを読まずに買ったので、読みながらいつ2人の恋路を邪魔する意地悪な人が出てくるんだ?!と、ドキドキしてたのですが、安心してください!出てきません!
読み終わった後、他の方のレビューを拝見すると、兄弟の恋なのにすんなり行ってるのにモヤモヤ。という感想をちらほら見てなるほどー。とも思いつつ、私はこの2人及び取り巻く環境を考えるとこのストーリーがベストだと感じました。
逆にこういう爽やかな兄弟BLは珍しいと思いますし
(兄弟BL好きで読むのですが、この読後感は初めてでした。)
辛いターンが長すぎるの苦手な私にはかなりストライクな作品だったので、似た嗜好をお持ちの方に全力でお勧めしたいと思いました。(なんてドンピシャ!くらいな葛藤のターンでした。)
あがた先生の作品はどれも本当に細かく描き込まれてて読み返す度に色々発見して楽しくなるのですが、今作は微笑んだ時の涙袋の盛り上がり方が母、兄、弟みんな同じで血のつながりを感じ、先生のこだわりに悶えました。
何回も読み返してもっと発見したい…。
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