特別を夢見て遠ざかる…





2023年1月25日
上下巻ともにきゅッとする切ないシーンがとても美しかったです。とくに朱里の健気なとびっきりの笑顔…ハッとさせられました。自分にとっての「心臓」、特別な誰かを探し求める緋佐人。絵本の世界のようにひと目見たらそれとわかる…そんな存在を夢見て大切な目の前の人に気づかずに遠ざかっている、丹を通して気づかされながらも、なかなかの疎さ、終盤の情緒の成長が嬉しかったのでもっと読みたいふたりでした。下巻は紅一郎だけしかいらない縁嗣と拗らせてる紅一郎のお話でどちらもとっても一途。紅一郎の苦悩もひっくるめて独占する縁嗣の執着っぷりに萌えました。どちらも事件絡みでサブキャラのストーリーもあり、深みがあって読み応えありました。

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