半分あげる【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
有馬嵐
このレビューはネタバレを含みます▼
特に前半は広島の方言が多く使われていて、広島出身でない者からするとそれだけで魅力度が上がる。方言ってなんでこんなに人間味を感じるんだろう。
◇家庭環境のために健全でない生活を強いられている白木と同じ子供の身でそれを救わんとする黒川が必死に抗う姿、もはやBL漫画の枠を超えている。
◇白木の諦観した様とその内にある強かさ、黒川の父性とも母性ともつかない優しさとその内にある弱さ。たった一つのことでたくさんの苦難を乗り越えた白木、たった一つのことでたくさん苦しんだ黒川。対照的でありそれこそが救いであり、互いでなければならなかった二人の関係性がとてもよかった。
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