このレビューはネタバレを含みます▼
図太くマイペースな刑事の上條・心理学の専門家で上條の後輩の瀬名。上條にだけつい冷たく接してしまうツンデレ。自分はゲイではないと悩みつつ、大人な関係になったら潔く受け入れる上條が凄い。
連続猟奇殺人事件。上條の上司・野々村の娘と息子。死んだ人間は同情の余地なし。被害者が加害者になるパターンに近い感じ。野々村は口を噤むことが罰になるのか……。全体的にやるせない事件。
瀬名の元恋人の新藤。お互い苦しみ時を経て、ようやく本心を語り合い和解。心では伯父を許せず、それでも許すと言葉にした瀬名は、冷たいのではなく強くて優しいと思いました。
新藤の押しかけ愛人・葉鳥。切れ者ながら愛されるのが怖くて踏み出せず。一方の新藤も思いを寄せながら何を考えているのか分かりにくく、すれ違う二人。新藤の心の悲鳴のような言葉が辛く、響きます。愛を怖がる葉鳥と瀬名は似た者同士かも。
事件がきっかけで徐々にバランスを崩し始める真宮でしたが、瀬名や上條と共に乗り越えて前に進みました。江尻と赤松が良い人。イラストなし。