このレビューはネタバレを含みます▼
実を言えば何度も、読んでは休む、を繰り返していた作品です。作者さん買いでしたが、表紙絵からして悪い大人に弄ばれてる女のコ、だし、読み始めてみれば「遊びたい」だし、再開してみれば「そうかもね」ばかりだし。全く掴みどころがない悪い男そのものです!だけど読み進めていくうちに、意地悪に見えるやり取りも、可愛くて仕方ないの意味なのかなと思ったり、そうかもねも、そうだよの意味に思えてきたり。言葉遊びで誤魔化しながらのアプローチは、ミステリアスな大人の余裕と見せかけて、実は自分の気持ちへの戸惑いか、引かれて逃さないための罠なのか。ヒーローの特別になりたいと願うヒロインは、掴みどころがないヒーローに振り回されてばかりで不安で見えていないけれど、その実、逃げないようにがっちりガードされている、そんなストーリーでした。いやはや難解すぎてヒロインは苦労しますね!ようやくヒーローが本気モードになってからはドロドロの溺愛で、これまたヒロインの別の不安を煽ります。でも以前とは違って、ヒロインの不安を取り除く約束をまめにするヒーロー。この変わりようにまた驚かされました!完全にヒロイン目線で読んでしまい本当に疲れましたが(笑)、ヒーローの本気度に胸ドキュンでした。途中で止めずに頑張って読んでよかった!終わってみれば、面白かったです。