残念に思う部分が多すぎて惜しい作品

立ち読みで続きが気になり購入しましたが、色々惜しいなという感想です。
死んだらなぜか赤子の頃までタイムリープし2度目の人生を送る、というストーリーは近頃ではありきたりになりましたが
今作では2度目の人生で令嬢から男装騎士にジョブチェンジするというヒロインの代わりようが面白い設定だなと思い、期待して読みました。

しかし、思ってたのと違う……。
主人公のセレーナは大体、推しのフィニス様に萌え萌え言ってるだけで、せっかくのシリアス要素を全てコメディ要素で塗りつぶしてしまっている展開に
私は萌えませんでした。ちゃんとシリアスしてくれた方が私好みでした。
まぁ、シナリオの好みが私には合わなかったんでしょう。

それ以前に、タイムリープ前の感情面だとか、タイムリープ後の様子とかをもう少し丁寧に描いてほしかったです。
結局タイムリープ前のフィニス様は、死の直面セレーナを庇いたくなるほど好きだったのか？が気になります。
元騎士としての義務感で庇ってくれただけで、別に愛なんてなかったんですかね…。
セレーナは推しが尊いって気持ちのみだから、過去愛されてなかったとしてもどうでもいいって感じですが、読んでるこちらが複雑な気持ちになりますよそれは。
そもそもバカっぽすぎるセレーナを好きになれません…。
2度目の人生ずっと鍛えてたらしいですが、ほんとに強いのか？とか
盟約相手に選ばれてトントン拍子にストーリー進行してますが、なぜ選ばれたのか全然納得いかないし
タイムリープ前の記憶や令嬢だった能力を活かす場面も今のところ全然でてきませんし、モヤモヤする部分があまりにも多いです。

騎士は妻帯できないといいつつ、フィニス様だけ最初から婚約者がいる意味も説明がないので理解できないです。
最初から騎士はやめる前提でやっていたのか？位が高い人だから？それとも騎士団長だけ婚約者作れるんですか？？
そしてタイムリープ前と同じなら、セレーナに婚約の話が絶対きてるはずなのに、一体何をしたらその話がこなくなったのか？
初対面の時に「君が私を断った元婚約者か…」みたいになってたら納得できたし、面白かったと思うんですけどね。

そもそもそういうちゃんとした設定をこの作品に期待する方がバカだよな、と思えるくらいコメディ要素に走りすぎだと思います。
女騎士OKな世界観なのに女が1人しかいないっていうのも謎です…。