オメガの初恋は甘い林檎の香り ~煌めく夜に生まれた子へ~
華藤えれな/夏河シオリ
このレビューはネタバレを含みます▼
オメガが自然に誕生しなくなり、アルファの女性の妊娠が極めて難しくなるなか、人工的にオメガを誕生させる施設で育ってきた自然に生まれたオメガのハル。研究所の所長である父と兄の不慮の事故を調べにきたコンラッドはハルに出会い、その無垢な言動に安らぎを感じていきます。
オメガバースですが、そんなにオメガバオメガバしてないラブストーリーでした。せつない展開もありますが、ハルの心根がいつも清らかで芯が強くて ウルッときました。もっと長く読みたかったです。エロは少なめです。フィンランドの美しい森や湖、オーロラ、ハルの心尽くしの料理、華藤先生の旅の思い出が反映されているのも趣があっていいですね。とてもきれいなお話でした。
2021年4月 総233ページ 挿絵あり
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