花廓【合本版】
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花廓【合本版】

鈴代

ハピエンで良かった…!

ネタバレ
2023年3月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みから全巻購入。切なくて泣けました。どんな時でも強気な藤丸が京吾にだけは可愛くなり甘えるのも、何も望まぬ控えめな京吾がずっと藤丸だけを欲していたのも切なかったです。藤丸に執着した景虎に身請けされ10年が経ち、弱って長くないと言われる藤丸。どんなに愛されても京吾以外の愛など藤丸にはなんのよすがにもならなかったのですね。気を失ったあと京吾の腕の中で目を開けた時、目前の京吾を信じられないといった表情で見た藤丸に涙しました。雪の降る日に京吾が迎えに来て最後で一緒に梅を見ていたということは、一月位で随分回復したということですよね。どれだけ体を繋げても藤丸と心が通い合うことはなかった景虎、数えるほどしか抱き合っていないのにずっと心は繋がっていた京吾、が対照的でした。お金で何でも手に入れたり嫉妬で梅の木を折るような性格を変えない限り景虎は一生京吾には勝てないでしょうね。病は気から。二人にとっても漸く冬が終わり春が来たのだと思います。藤丸は元気になり、これからはずっと毎年京吾の傍で梅を見れることと思います。
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