私と夫と夫の彼氏
」のレビュー

私と夫と夫の彼氏

綾野綾乃

作者の描き方次第

2023年3月6日
これさ、美咲(ヘテロ)悠生(ゲイ)周平(ポリアモリー)という三種のセクシャルがどうなっていくかの内容だと思うのですが、ポリアモリーが上手く表現出来てないと思う。そして、夫婦の二人も周平のセクシャルを理解出来てないし受け入れてないのに共同生活なんかし始めるから始末に終えない。ここで、ポリアモリーに対してどう受け入れていくか受け入れられるのかという所にスポット当てれば良いのに、ゲイの悠生とその恋人であるゲイの周平という様に描くからずーっとウジウジグダグダと展開も遅いし、そう描いてると思いきや周平は美咲が好きってバイでポリアモリーを出して来るし、テーマは斬新で良いのに作者がセクシャルを理解出来てない印象を受けます。
夫がゲイだと判明、しかし夫は妻が嫌いな訳ではなく、人として愛がある。妻は夫を愛しているし身体も愛し合いたい。そこへゲイの不倫相手が現れる。いくら夫を愛していてもゲイの夫は妻を性の対象としては見てくれない。不倫相手もいる。なら自分が見切りをつけて恋愛は他で夫婦としては人間性での愛情でパートナーとして添い遂げるか離婚しかないよねって内容にしか読めない。実際、ポリアモリーの表現を上手く描かれていないからそういう内容かと読めて不誠実な不倫夫、未練だけで夫の不倫許して不倫相手を招き入れる妻、家庭に入り込んでどっちにも手を出す節操無しバイの間男という図にしか読めない。
ポリアモリーってただの浮気性と紙一重だし個人的にマイノリティの中でも一番受け入れられなくて理解されにくいと思っています。そして明確じゃないから勘違いされやすい。そこを描ききれていれば良い作品になりそうなんだけどな…うーん完結してないのにこう思うのも悪いけど期待値低いかな。
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