親愛なるジーンへ 2(特装版)
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親愛なるジーンへ 2(特装版)

吾妻香夜

おかえり、ジーン

ネタバレ
2023年3月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前巻の終わりは、植物と開け放たれた窓でした。それが何を意味しているのか、読後の今も考えています。
ジーン(甥)がトレヴァーの手記を読んでいて、その情景が漫画として投影されて私たちが二人の世界を覗き見ることができます。手記が進む度に開け放たれた窓から飛び出し世界へと羽ばたいていったジーンはトレヴァーの元へ戻ってこないと感じてしまいました。でも彼の意志は固いから故郷へ帰ることなく世界のどこかにいると。どことも言えぬ場所で彼らしく暮らしている、そんな終わりを迎えると思っていました。
「おかえり、ジーン」
トレヴァー目線で進められたストーリーではジーンがこれまでどうしていたのかは描かれていません。それでいいのかもしれません。どこでどうしていようとジーンはトレヴァーの家に帰ってきたのですから。
前巻から時間が開きましたが、空白の時間があったなんて嘘のような、穏やかな二人の時間がすぐに戻ってくることでしょう、
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