このレビューはネタバレを含みます▼
の愛が沁みてきます。恵さんが人間形成に大切な多感な時期に親からの愛を与えられずに大人になって今もなお影響を及ぼしている。当たり前ですよね。環は彼女を愛しているけど本音を言わない彼女にはこの愛し方でいいんだと思ってきたはず。彼のあの父親の影響なのか父を嫌悪しながらも同じ事をしてしまう負の連鎖。そしていつのまにか意のままに操ろうとしてしまう。でもね、今までこれでいいと思っていた環の側の戸惑いも不安も理解出来る。なんか環も被害者じゃないかと思ってしまう。彼女は急に感情的になって今まで言わなかった事をそれも今かよって時に言う。何だか母親とそっくりで不快です。普段から逃げて肝心な事を言わずに生活も心も依存していてたくせに。結婚したいって言っていた同棲している男だよ?恵さんの姉もまた母親の愛がほしくて無理をして頑張った人のように思います。オギャーと生まれて存在する小さな自分をただ母親に愛されたくて笑い掛けてほしかったんだと。どんな自分も受け入れてくれるはずと子供は思うけど。全ての母親がそうではない事実。何の苦労もない人生もないけれど。雲水先生の恵さんへの眼差しがあたたかくて。始まりの頃の小室さんの言葉、自分のことを好きでいいい。自分の居場所は自分でつくるって、いつのまにか涙ポロポロになりました。彼女の人生は彼女のもの。歪んでしまった性格と病んでいる身体でそこから少しずつ回復しつつすごい作品がうまれていくんでしょうね。雲水先生の親のような恋人のような友人のような尊敬する人の下で成長していくのよね。ただ私は環が不憫です。あの場で手を出してしまうまでに追い込まれた彼の今までの何年かは返ってこない。彼の親の事だってわかっているはず。恵ってひどい女だよね。あれで終わり?暴力は許されないけど。その前に恵は環に1番言っちゃいけない言葉の暴力振るってた。もっと前に言う機会あったでしょうに。