赤のテアトル
」のレビュー

赤のテアトル

緒川千世

ミューズとして踊り続ける

ネタバレ
2023年4月9日
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ハイヒールブランド・アバルキンのトップであるユーリがデザイナーのアダムのためにブランドのミューズであり続けるストーリー。アダム×ユーリ。
ファッション業界の闇の部分を見た気がします。
親の代で立ち上げたアバルキンを大きくするため体を使ってコネクションを作り支援者を増やしてく泥臭さがたまらなくかっこいいなと思ってしまいました。
しかもそれがアダムのためなのがまた良いな。好きな男の為ならこの身を汚してでも何でもできるその気概がカッコ良すぎました。
それを賞賛するのは世間的にも違うのかなと思いますが…自分を一つのビジネスのコマとして使える冷静さと、その奥に抱えているアダムへの感情のギャップが魅力的でした。
その後の話も含めて、ハッピーエンドなので良かったです。
ユーリの叔父であるミハイルとライバルブランドのカルロスとの番外編も良かったです。
そういう因縁あったのかと思うと本編でのカルロスの言葉もただの嫌がらせだけではなかったのだなとニヤニヤしてしまいます。
輝かしい表舞台の裏側のお話としてしっかり影があって面白かったです。
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