インモラルチェリー【シーモア限定特典付き】【コミックス版】
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インモラルチェリー【シーモア限定特典付き】【コミックス版】

ワヰ

一緒に二人を祝いたい

ネタバレ
2023年4月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ イン魔が主人公の作品はエロエロになるかコメディタッチの作品になることが多い印象だったけれど、この作品の真中は自分を出来損ないと思っている少しネガティブなタイプの心優しいイン魔で、エロさと切なさと可愛らしさが詰まった作品だった。

真中の部下が体調不良で出張へ行けなくなり、代理として同行することになった白川は真中との間に壁を感じていて、寧ろ嫌われているかもと思っていた。手違いで出張先のホテルが一室しかなく、気まずい白川が先にシャワーを終えると真中が白川のジャケットの匂いを嗅ぎながら発情している場面に遭遇し、白川からの追及で真中は自分がイン魔であると明かしてしまう。


イン魔が50日間同じ相手とだけシていると番契約が成立するという設定が興味深い。この設定が後々切なく苦しい展開に結び付き、真中と同じくイン魔の環が当て馬未満のいい働きをしてくれて、軽い引っ掻き回しも面白い。

巻末に出てきたモブOLさんが白川と真中の間に流れる甘い雰囲気を感じ取り、勝手にお祝いする席に自分も交ざりたいと思った。








↓かなりネタバレ


本来、異性を魅了して異性から精を摂取するはずのイン魔が同性からしかフェロモンを感じられず、自分は出来損ないだからと真中が人と距離を置いていたり、白川と関係ができたことで他の男性から性的な目を向けられてしまうのが可哀想だし、自分よりフェロモンの強い相手が現れたらと不安になる白川も切ない。

体調不良になった部下の正式な後任として配属された本多のフェロモンが強く、イン魔の本能と白川への想いで苦しむ真中が本当に辛そうだった。完全に当て馬として登場した本多も悪い人間ではなく、真中以外のイン魔に魅了された経験も多いようで、当て馬とは言え気の毒な存在。緩い感じの環がぱくっと食べちゃったのかなぁと思うと笑えてくる。
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