このレビューはネタバレを含みます▼
288ページ挿し絵あり。正義感が強く快活な皇弟ヒーローと人質として保護されている公女ヒロイン。ヒーローの正義感が強く勇敢な性格は人々を惹き付けるが、一方でそれを驚異とし排除を目論む連中は兄である皇帝を焚き付けヒーローを陥れ、そしてヒーローは徐々に心が壊れていく…という話。兄はいわゆる傀儡ですよね。こんなになるまで放っておいて愚鈍としか言いようがない。(それでも『ヒロインを力づくでヒーローから奪う』という最悪の展開が無かっただけマシかな。)ヒーローが壊れていく様は読んでいて辛かったし、それに寄り添うヒロインもよく壊れなかった。あんな周りに悪意しかない状況でもヒロインは自分の出来ることをと根回ししてたのはGJでした。鶴の恩返し的な、伏線が最後に回収できたのも読んでいてスッキリしました。文字ひとつで侯爵や貴族の連中が殺されたのがモヤッとしましたけど(苦笑)私的にはメリバかな。面白かったです。内容が重いので気軽に読み返せませんが、オススメします。