鬼と蛇
」のレビュー

鬼と蛇

ゆいつ

元ヤクザ×男をソノ気にさせる男

2023年4月25日
Wイケメンの表紙に期待を膨らませページをめくると、えっ… 同じ人… ですか?傷痕が物語る 堅気の人間じゃない感。生気のない顔の男が放つズーンと重たい空気感に「組」だの「刑務所」だの不穏な言葉の羅列… コレ、BL作品で合ってます?な、冒頭3ページに違うワクワクを感じます!元ヤクザの鬼柳は究極の貧乏くじを引いて数年を棒に振り、数々の不運に見舞われた後 便利屋の蛇田を車で轢いてしまう。本当にツイてない男… 一方の蛇田も 轢かれる→抜かれる→押し掛けられる、と人生の不運がギュッと凝縮された様な怒涛の一日。本当にツイてない男… 右腕の骨折が治るまで身の回りの世話と仕事の代行をするからと、気が付けば2ヵ月ひとつ屋根の下。ただの処理から始まって、反応の良さが面白くてちょっかいを出していたけれど、時折見せる蛇田の受け体質の色気に反応して段々気持ちもノッテきた様な… 初めからうっすらと気に入っていた様な…?お互い男が好きな訳でも無いのに、何故か触って 何故か受け入れて。ま、そんな事もあるか~と 妙に納得してしまう2人。あやふやな関係だったり、ちょっと意地悪な攻めが躊躇いもなく口でする姿にグッときます!そして確信するのです。攻めのソレは愛撫ですからね、気持ちがある証拠です😍 不気味でヌボ~っとしていた鬼柳が蛇田への気持ちの変化に比例して顔がシャキッとして男前になっていくのが良き。俺が守る!との意志が顔に宿って、覚醒していく様子が見てとれました。ただ、鬼柳の元舎弟 姫野による不穏な動きやクスリの売人との絡み、過去に蛇田が襲われた描写や背景等 どれも中途半端な印象で、もっとハードボイルドに振り切っても良かったのでは?と思いました。姫野の見た目も含めて。暗い部分をきちんと描いた方がメリハリがついて奥行きも出たと思います。蛇田の髪を下ろした姿がプロレスラーっぽくて好きではなかったのですが、乱れ髪を見てコレを描きたくて長髪にしたのかな?なんて勝手に想像。もう少し若く描いてくれたらハマれたかも。番外編の最後、御開帳シーンで閉じる所に先生の心意気を感じます(^^)dそして やっぱり攻めはSっ気が大事!その他「REVERSE」の甘々な30Pの短編が。大好きな作品&カップルなので、私には寧ろこちらが本編です!ドSな一匹狼の真壁、実は甘えたの溺愛執着系なのでは?と想像してしまう~😄 浮島の頬っぺピタも堪りません!好きの度合いは引き分けですかね💕
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!