暁の鳥は濡れた月に跪く【単行本版】
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暁の鳥は濡れた月に跪く【単行本版】

おもい央

男って男を抱けるんですよね…シミジミ😩

ネタバレ
2023年5月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「濡れた王〜」のスピンオフ、兄シャリフ編。1 8禁版を待っていましたが、待ち切れず購入。はぁ…兄編は弟よりも深い内容で、萌えの波におもい央先生!と拝みました。

振り返ると弟アザムには明るさがありましたが、兄編は重いです。家督相続、近親相カンからのトラウマ、弟への性的虐タイと”腐的”な魅力はいっぱいで…BLだから醸し出す耽美な描写と哲学的なセリフの数々に私は壁になり、連続する萌えに最後は彼らの空間に漂う粒子の一部となって男は男を抱ける生命体なんだと…その世界に女はいないんだと改めて感じさせられた作品でした(美し過ぎ😩。)

絢斗(34)×シャリフ(34)←この歳で互いに人生の転換期を迎える設定も堪らなかったです。
2人の情事はどこか儀式的で…シャリフの人生は絢斗がいないかったら終わっていたのかな?とそんな風に思いました。そんな絢斗もまた、自身の父親との葛藤もあったりで、その苦しみはどれ程のものだったのかな?と。

絢斗の言葉は哲学みたいだなと感じた冒頭、「神を生み出すのは人間、罪深い君に僕が罰を与える」のセリフは(うろ覚えですが)ニーチェの、「人間はその生活様式の変化の中で、神というものを都合よく変化させてきた…だから神は死んだのだ」とどこか似たものを感じ、もしかしたらそんな生き方が絢斗にはあるのかな?と。だから冒頭の言葉を絢斗はシャリフに伝える事が出来たのかな?と。

シャリフの中で自身がどの立ち位置だったら彼の日常に存在できるのか…そんな事を思ったいつかの絢斗がいたのかなとそんな風に思ったら、はぁ〜なんか男の子だなと😩。絵の美しさだけでも十分なのに、そんな萌えが何層も何層もある兄編。1 8禁版早よ!となりました(構図によっては広範囲ぼかし、餅か!と😩)

イスラム教の国々にとって同性愛は…とそんな中、誰も来ない屋敷の一角で一族の若い長が男性に救いを求めて抱かれている💦😩(BL!)絢斗がやっと服を脱いだ時は、感動で泣きました。後書きは、シャリフの弟愛が知れて本当に良かった。お兄ちゃん😩

追、小冊子…良かった✨
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