獣王陛下と砂かぶりの花嫁
」のレビュー

獣王陛下と砂かぶりの花嫁

小石川あお

お伽話のよう

2023年5月7日
きれいで優しい絵。
獣人の雪豹が美しい。時々なる人間の姿は、繊細な感じ。キツネの紅藍が仲間に捨てられ酷い目に遭いそうなところに、雪豹の王様が助けてくれる。
王様とキツネは幼い頃に出会っていて、運命の番だと王様はわかっているけれど、キツネはまだ知らない。
王様はキツネに全てを伝えればいいのに、キツネを迎えるために築いた強い国をつくるために行った数々の行為は、どこか後ろめたさがあるのか素直になれない。
また幼い頃に助けてもらっておきながら、離れ離れになるときの自分の行動に後悔があり、人一倍優しくて強くて孤独な王様はとても不器用。
キツネは幼い記憶は曖昧で発情もこない子供で、また王様の幸せを一番に願うが故に、その大きくて優しい胸に飛び込むことができない。
よくあるようなお話なのですが、とても優しくてちょっぴり悲しいけど、誰かが不幸になることなくちゃんとめでたしめでたしで終わる作品でした。
ネコ科の獣人は描くの難しそうですけど、とってもかわいくてカッコ良かったです。
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