忌まわしき婚姻を請け負う公爵は、予見の姫を溺愛する
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忌まわしき婚姻を請け負う公爵は、予見の姫を溺愛する

当麻咲来/逆月酒乱

消極的

ネタバレ
2023年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 独裁者である王の政治のために荒んでいく国家。家臣はもちろん、自分の子供たちもすべて駒で、その中でもヒロインは第一王女でありながら、神の力を受けるための生贄であり、予見の力を手にする代わりに、目が見えなくなってしまいます。ヒロインが降嫁し、夫となったヒーローは酷い噂のあったヒロインを警戒しますが、実際にヒロインと接するとたちまち恋に落ちてしまいます。ヒーローはヒロインの妹に妨害されながらも、ヒロインを知ろうと努力します。予見の力について調べ始めた二人は力を返せば失った視力が戻ることを知り、力を返してしまいます。それを知った王は、ヒーローとヒロインを離婚させ、ヒロインに子供を産ませて、再び予見の力を手に入れようとします。王の自分勝手な暴走を前に王太子はこのままでは国が立ち往かなくなるという危機感を持っているにもかかわらず、また、ヒーローはヒロインを取り上げられた上に、王太子なら国を建て直せると思っているにもかかわらず、何故か最後の最後まで自ら戦おうしない二人。更には王太子に焚き付けられた警護人が王の命を奪ってしまうというなんとも残念な結末。前半はヒーローの誠実な人柄が見え、二人の距離が縮まる様子が面白かったけど、後半は目が見えるようになった喜びからか恥じらいもないエッチをしまくり、最後は準備を進めていた王太子とヒーローの王座奪還もなく、漁夫の利のような結末で、誰も彼もが消極的でがっかりでした。
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