このレビューはネタバレを含みます▼
日本人には分かりにくいかも知れませんが、バスは車を持てない貧困層の交通手段の象徴とされるアメリカ。(地域によって差はあり)
富裕層の弁護士はバスで来たとは考えもよらない。
車持ってて当然の世界のアンディに、自分はバスで来たとは恥ずかしくて言えないマーシー。
豪華なアンディと恋人を見てしまい、自分には車もない、バスに乗りそこねて泊まるお金さえもない。
宿泊出来ないと言う事は、マーシーはクレジットカードも持ってないのです。アメリカではある程度の安定した収入が証明出来ないとカードは持てません。ある種のステイタスであり、まさにcredit(信用)を証明するもの、マーシーにはそれがない。
ここでアンディと自分の大きな差に気づきます。
それまで同等の世界にいると思っていたアンディ。
自分の世界を当然の物と思い、富裕層に大した憧れさえも抱いてなかったのに、初めて自分はアンディの世界から見たら貧困層である事を理解して恥じます。
化粧室で「こんな自分が相手にされると思った?」と落ち込むシーンがとても悲しいです。
ハーレクインの記憶喪失は韓流並みのお決まりで記憶を取り戻しますが、この話は自分が読んだ中で初めて取り戻さないまま終わった作品です!
まさかのそのままにびっくり!!
取り戻した記憶により愛するのではなく、マーシーを愛して終わったエンドに感動しました。
と言うか、モーガンであるアンドリューが記憶を取り戻したアンドリューなんですよね。
つまり、記憶を取り戻して更に深く結ばれたと言う事ですね♪