悪役令嬢に転生したけど、破局したはずのカタブツ王太子に溺愛されてます!?
花菱ななみ/ウエハラ蜂
このレビューはネタバレを含みます▼
ボリュームはまあまあ有ります。
ヒロインが色街での生活に戸惑ったり、ヒーローに向き合って行こうとするストーリーはいいです。
しかし、人物の行動に不自然な場面が多数あり、未回収で終わった伏線があるような、構成のアラが目立ちます。
ヒーローは女のサシスセソにほいほい乗るわ、初めてのエッにハマるただの男の子(王太子教育は何してんの)。
色街のオーナーは身元の分からん女買うわ、仕事を仕込まずに売るし。(潜入工作員だったら、高位貴族が暗殺、または寝返るとかされたらどうすんの)
ヒロインの実家はまんまと娘を攫われるし、気づかないし…(護衛も護送の人間も、人相チェックできる人間を付けるよね。そこまで侵食されてた?)
序盤からハニトラされ放題の国家運営、横入り令嬢の強欲な動機も、それの後ろ盾の陰謀も、なぜそれが通用する世界なのか…色々、不自然な場面を放置してます。
また、ヒーローに都合よく動く流れや、ヒロインが感じるストーリーの強制力を出しておきながら、そのことには触れないなど、世界観がぶれる。
全体的に、やりたい事を入れすぎて、散らかってしまった文章になってます。
なろう系のサイトに無料で出してある作品なら、素人が編集者のサポート無しに、一人で書いた物だからこの品質だろうなと、納得出来ます。
しかし、有料になり、編集者が付いていたなら話は別です。
作者の実力というより、編集者がきちんと面倒をみていたのかな?
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