このレビューはネタバレを含みます▼
この作品購入時、何度も読み返しました。
攻と受は父同士が友人であったことから一時期同居し、やがて恋人になります。年も同じで高校が合格したら一線を越えようとしていたけど、受の父が一方的に同居を解消して二人は離れ離れに。そのうち受は攻の父が自分の父に恋情を持っており、父がそれを利用して一方的に捨てたことを知ります。そしてその後事故で攻の父は死亡、事故が原因で攻は事故前数年分の記憶を失くし…。
再会後に記憶がない攻を好きでい続ける受が切なく、記憶がなくとも受に情熱的な視線を向け始める攻との危ういバランスが上手く書かれています。最後は攻のセリフが感動的で涙が溢れました。また受の弟も含めての幸せな日々を予感させるラストに、こちらも幸せな気分で読了できます。2007年初出だったと思いますが、色褪せない名作だと思います。