王を統べる運命の子
」のレビュー

王を統べる運命の子

樋口美沙緒/麻々原絵里依

実質6~7巻分 大団円の感動ラスト!

ネタバレ
2023年5月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 予想外に長い!アプリでなくwebで読んでる人はページ数がわからず1冊が長くて疲れるかも。全4巻ですが全て300P超え、特に3巻は長く400P超え!(正確なページ数ではありません悪しからず)しかも一番長い3巻が一番ウダウダ悩みまくり糖度も低い巻なので読むのが辛いかも。クドイと言われても仕方ないかもしれません。……でも、でも、でも、それだけに4巻で謎が解き明かされていき、主人公リオが生と死への畏れや不安を乗り越え、愛に素直に正直になっていくのに説得力がありました。それだけ悩みに悩んで答えが導き出されたのだなぁと。リアルってそんなに単純じゃないはず。
また、王であるルストが、迫るリオの死を受け入れられずもがく様、身を震わせて泣く姿にグッと来ました…。その部分の挿絵もとてもよかった!!
樋口先生の作品はどれもBLの枠を超えた人間愛のお話が多い気がして、いつもいつも泣かされています。悪い魔女も根底には愛!愛ゆえに愚行に走ってしまう。そういう意味では誰も悪くないですね。即物的な薄っぺらい小説も乱発される昨今ですが、文章表現もとても素晴らしく読み応えあり。素敵な言い回しや場面描写がきれいでスッと頭に入ってきます。根気よく読める方には絶対おすすめの作品です!!
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