このレビューはネタバレを含みます▼
コンビニで爆睡していた雪平が、目が覚めたのは汚部屋。連れて来たのは汚部屋の住人の森生。あまりの汚さに逃げ出した雪平でしたが、すぐに仕事で再会します。便利屋バイトの雪平が受けた依頼は、森生の家の片付けと本人の引きこもり対応。森生は名家の妾腹、美人で頭脳もずば抜けた医大生ですが、孤独で、普通の雪平からは理解しにくい感覚を持ち、もっか休学中。優秀な医学生だった雪平が、急に引きこもりになったのは、孤独な境遇と元カレ?のせい。そこに出会ったのが、両親を亡くした5人兄弟の長兄で、便利屋でバイトする大学生の雪平。雪平は兄弟で助け合い、周囲に感謝しながら生活してる、ホント出来た男子。この出会いが、森生にとってはゴミ屋敷に差し込んだ陽射しのようなもの。雪平の周囲には「温かい」がいっぱい。光が闇に勝つ…、光属性攻め様、王道です。雪平の兄弟は愛おしいし、バイト先の店長達も良い人。タイトルと逆方向に向かう、安心できるストーリー、描き下ろしで満足します。作画も、イケメンで良いです。
ただ、森生の元カレ、大学のセンセイ斉木。森生の孤独につけ込み、森生の才能を利用して奪ったロクデナシ。この、最悪当て馬に、落とされた鉄槌が、あれだけとはなぁ。ストーリーの雰囲気を壊してないと言え、もっとざまあ〜なオチだったらスッキリしました。でも、他人を蔑ろにする輩に、ロクな未来は待っていないと想像できる。ある意味、出来すぎた当て馬です。