このレビューはネタバレを含みます▼
こちらに限らず、将貴先生の作品は、どれもみんな面白くて大好きです。アイの契りも天使に恋慕も、月並なストーリーではありますが、登場人物を多く出しある種のオムニバス化する事によって、物語の世界観を幅広く描いています。構成の緻密さには圧巻。
ただ、世界観を広げ過ぎた上に、登場人物も出しまくりのため、単なる短編集にも、スピンオフが存在していたり、本編に何の説明もなしに、いきなりスピンオフが出てきたりして、もうシリーズなんだが短編なんだか、よく分からない状態。時間軸も意味不明だし、読んでると脳みそがイライラしてきます。
スピンオフならば、題名に因縁をつけるなり、まとめて一冊にするなり、登場人物ごとにまとめるなり、何らかしらの工夫が必要だと思います。これでは短編集を読んだ人間を、シリーズ物に引き込むためのキャッチと同様。将貴先生の素晴らしいストーリーが、商法のせいで台無しです。
電子書籍で読むならば、パックは物語がぐちゃぐちゃになるのでオススメしません。