このレビューはネタバレを含みます▼
最近読んだ中で、一番の衝(笑)撃。この出会いは、巨大インパクトでした。結構、BLも読み漁ってきたと思ってましたが、 BLも奥が深いと言うか、裾野が広いと言うか…。まだまだ未開の地がある〜。初読みの作者さんも気になる。
人×馬、人外カテゴリーなんでしょうが、なんかちょっと毛並みが違う。馬、そう、主役は人間の記憶を持つ馬。馬に生まれた幸せに踊ってる名もなき馬が、暴君フェリクス中尉を熊から助けた事で、アレクセイという名前をつけられて戦馬にされます。ともに過ごす中で、お互いに絆される人と馬。アレクセイが馬であるページがわりと長くて、まさかの、このまま人×馬の BLを見るのか?!とドキハラしますが、安心してください。アレクセイは、人型になります。人になったのだと読んでましたが、人型⇔馬でした。アレクセイの人の記憶は現代日本っぽいですが、転生先は中世?とか、馬のアレクセイとフェリクスの仲が、すんなり周囲に受け入れられてる〜とか、まあ、いろいろ整合性を求める作品ではないです。可愛い平面顔の人型になって、人間の生活をしても、とにかくアレクセイは馬。人間らしい面倒くささや、駆け引きとかなくて、心がスッとしてて好き。暴君フェリクスも、好きになったらただの溺愛攻め様。戸惑いも逡巡も無い、人×馬の BL。馬、はじめてで全体的にはビックリだったんですが、最後のフェリクスとアレクセイには、爽快な幸福感があって、何度読み返しても楽しい作品でした。