愛と復讐の女神
」のレビュー

愛と復讐の女神

原田智子/キャロル・モーティマー

ラブサスペンス

ネタバレ
2023年6月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ ダイアナの冷え冷えするような凛とした美しさ、読めない表情と謎めいた大きな瞳、絵柄から伝わってくるひしひしとした復讐心が、物語を悲しくドラマチックにしてくれてます。リースを愛してしまってることも伝わってくるし、健気なまでに復讐心に忠実でいようとするあまり、心が壊れそうにも見えるダイアナの危うさが見ていてとても切ない。もしかしたら結婚式当日にリースの目の前で拳銃自死するつもりなのかなと思ってたんですが、そうではなく捨てて去る計画だったんですね。なのに全てをリースに知られたダイアナは車に飛び込んでしまう。復讐心とリースへの想いにどうしようもなく板挟みにされてたんですよね。リースにもそれが分かるからこそ、クリスが同情して許してくれるほど疲弊して、復讐目当てと知っても一度もダイアナを責めなかったんでしょう。諸悪の根源はスタコラ逃げて行ったけど、そんなことはどうでもいいと思えるほど二人がようやく幸せになれたので、まごうことなきハッピーエンド。世界観とマッチした素敵な作画でした。
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