レトリック
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レトリック

山田ノノノ

号泣

ネタバレ
2023年6月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 山田先生の作品を読むのは3度目ですが、今回も最高の満足度でした。domsub自体あんまり得意ではないのですが山田先生のdomsubはストーリーとして読みやすくて大好きです。
大企業の御曹司として生まれた御門の第二の姓がsubで、その事を隠しながら生きていたところに同じクラスの須藤を病院で見かけ声をかけます。薬が効きにくく苦しんでいた須藤をsubだと思い込み助けようとしますが須藤はsubではなくdomでした。須藤にコマンドを使われ御門は初めてsubとして認められたいと思うことになります。
途中、暴走気味の母にdomホルモンを注射されてどんどんやつれていく御門があまりにも苦しいですが、そんな中須藤と見に行った海の描写がすごく綺麗でカラーでは無いのに色が見えるようでした。小学生の頃、御門に助けられていた須藤が、高校生になって御門を助ける番になっているのがすごく良かったです。
御門がsubであることを認め、subとしてトップに立つ覚悟をするところは本当にかっこいいです。そしてその近くにはずっと須藤がいるのだろうと思います。
宣言通りsub差別のない社会への立役者となった御門が凄く輝いてみえて、子供たちがsub差別があったことに対してへんなのと言える世の中になっていることに御門の計り知れない努力が見えて涙が出ました。

えちも十分にあるし、なによりえちの濃度がいい…
これは山田先生の作品の中でも特に読んでほしいものです。
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