このレビューはネタバレを含みます▼
出版社のクーポンがあったので、ひとり山本小鉄子さん祭りを開催中です。というより一作品読んだら次、次、となり、強制的に開催されてしまいました。どの話も本当に面白いです! どの作品の受けもみんな違うのにみんな可愛い。今回の笑は貧乏な上死んだ親の借金が発覚して、と不幸の連続から始まりますが、何事にも一生懸命な働き者で、本当にいい子です。何を食べさせても感動する姿はほんと可愛い。親の借金に苦しみそこに攻めが現れるという話の展開は王道のように思いますが、そこに攻めの祖父が現れて色んなまともな仕事を紹介してくれて、真面目にコツコツ借金を返済する、というのは、よく考えるとありそうで全然ない展開だよなあと思います。だからこそ先が読めなくて面白いです。攻めの福富も、普通ならまともに就活して普通にいい企業に勤めるか、親に頭下げて家業に関わるか、となりそうですが、そうはならないところがすごいです。でもその選択が、それぞれのキャラクターらしいなと思えるのがまたすごい。思えば福富は最初からズレてましたもんね笑 笑が福富の実家の酒蔵で働くようになるのは予想できましたが、それまでの間に色んな仕事を真面目に勤めて、酒蔵を継ぐ福富の姉とも関わってひととなりを知ってもらって、という丁寧な描写があるので、都合のいい展開とは全く思いませんでした。宝くじは、まあ多少都合はいいですが笑 借金の取り立てのヤクザもちゃんと返済受け付けるし、半端なワルからは守ってくれるし、いい味出してました。福富の大衆演劇が最後の展開に繋がったのは、さすがにビックリしましたが。とりとめない感想になってしまいましたが、全部面白かったです!! 書き忘れてましたが、福富のおじいちゃんがほんとMVPかなと思います! いい人! 大好き!