Rec me
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Rec me

端倉ジル

執着心が拗れに拗れて…

ネタバレ
2023年6月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●「割り切った関係」って言いながら、冒頭からユウスケのチヅルへの執着は相当なもので、対するチヅルはユウスケ以外にも男どもを弄ぶビッ チみたいだし、なんだこの二人…?と思いながら読み始めました。
●伏線…と言うと大袈裟ですが、少しずつ過去との繋がりが描かれて、うわぁ二人の間にはそんなことが?!と判明します。ユウスケは、今になってようやく自分のチヅルへの執着の正体が「好き」による独占欲なのだと自覚するんですね…(遅…)
●チヅルの方は「ユウスケに遊びの延長でおかされた」「それに起因して先生が亡くなった」と思っていて、ユウスケに復讐してやろうと思って生きてきたわけで、これもある意味執着です。ユウスケに「好き」だと言われ、激しく混乱する。ここの葛藤はもう少し複雑でもよかったと思うのですが、わりとすぐに絆され(?)てしまいました…
●やっぱり執着と愛情は表裏一体だなぁ…と思わされる。「手に入れたい」「服従させたい」「自分の身体に狂わせたい」そんな歪んだ二人。最後のえっちは、そういう歪みをお互い全部飲み込んだような甘やかなえっちです。
●先生の名前をチヅルが使っていたことを、弟くんのセリフで知る演出は好き。そして最後ユウスケと食べに行くラーメン屋さんが過去に先生と行ったところだと気付いてハッとしました。ようやく因縁が消化(昇華)できたのかなぁ…
●しかしいくらチヅルが先生のことをふっきれたとはいえ、振り回された弟くんの扱いがちょっとかわいそうすぎる…。ここはチヅルに真摯にフォローしてほしかったです。ここも含め、少しずつ惜しいなと思うところがありましたね…
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