このレビューはネタバレを含みます▼
ストーリーはよくある「正直ものの美しい高貴な女性」が様々な人間模様の私利私欲・野望の踏み台・犠牲となり転がり落ちるように不幸になって無念の死を遂げたところから始まります。
ヒロインは前世では貞淑で美しく良い人だったために周囲の悪意に振り回されたあげくに、数名の男性(夫たち)の手を転々とする運命に。しまいには夫達の野望の対価として物のように取引に使われたあげく非業の死をとげたようです。
今世は逆に上手く前世の記憶を利用しながら、周囲と上手に関わりいき、周囲へ復讐をとげながら自分を利用し成り上がっていった元夫達を手玉にとり成り上がっています。
90話あたりまで前夫達は3名出てきていますが、彼らはそれぞれがそれぞれの理由で「生まれ変わった彼女」に興味をもち夢中、なんとかお近づきになろうと必死になっています。彼女は彼らに対して情はかんじてみたりするものの、割と冷ややかに対応しながら失敗を学び問題を乗り越えつつ元夫達を利用しています。
この手の小売り・縦読み系によくありがちなテンポの悪さ、読みにくさは最新作まで通して感じています。拍車をかけて気になるのは、時々出てくる「手書きのようなフォント」のような文字で書かれる台詞と、書き慣れた人がよく描く二頭身になるデフォルメなど…ちょっと同人誌ノリの表現が強く出ていて、気が散ります。
絵は上手だとは思いますが各キャラクターの人柄などの描き方が浅いので、感情移入がしにくく誰に重きを置いて話が進んでいるのかわからなくなることが。
購入を考えられるのであれば気をつけるべきは「キュンや萌えなどのラブロマンスな空気はおおよそ皆無」であることを念頭に、です。
90話過ぎる当たりから元夫達が続々登場し、110話越えたあたりからは今度は物語は急に雰囲気が一転し、重たいシリアス展開続きでクライマックス?まだ終わらないの?という感じ。