悪役へび男は英雄狼に食べられる
」のレビュー

悪役へび男は英雄狼に食べられる

冬之ゆたんぽ

全てが予定調和

ネタバレ
2023年6月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ まず、悪役へび男と言うほど、へび要素はないし悪役要素は全くない。へび要素は鱗くらいかな。執念深いとかそういった性格でもないし。元となる物語の宰相はそうだったのかもしれないけど。設定とか世界観は面白いかな、と思ったけど、基本的にはトラブル起きる→都合よく解決の連続で面白みに欠けるかな、と。まぁ、能力がチートすぎるってのもある。それにしたってだぜ?恋愛面でも感情のすれ違いとかは起きず、お互い好きなのね、はいはい。最初から好印象だし、本人そのつもりなくても作者がレナトゥスをあざとくしているのがちょっと…ね。
面白かったのは上巻の攻め視点のシーンかな。スラム出身だけあって、生き様が逞しい。物語の主役で好青年っぽいのに意外と泥臭いというか血生臭さがあって良い。嫌なやつを表立って殴ったりせず、絞め技で落とすとことか。
攻め目線がもっと読みたかったな。
長いだけあって中弛みした感も否めない。
ただ、挿絵も作者が描いてるということで、その才能は評価したい。純粋に凄い。
中高生が読む読み物としては面白いと思う。BLではあるけど。
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