このレビューはネタバレを含みます▼
柏木（受け）と西村（攻め）のキャラはすごくよかったのに、なにかとおしいと思わされた。
柏木は、傷つくのが怖くてもう本気の恋なんてしないとか思っている、BLでよく見かけるが私にはあまり同意できない思考をしている人間なのだが、欲望に忠実で仕事熱心で見た目がよいというのは私の好みなので、怖いから恋しないという点は大目に見ることとした。それにしても、この傷つくのが怖いから本気の恋はしないことにしてる設定安易に使われすぎじゃないか？使いやすい設定なのか？共感されやすいのか？皆さんどう思いますかって、本気でアンケートとってみたい。
そして西村は、作中で何度も天然ボケだと言われているのだけれど、いまいちその天然ボケぶりが私には感じ取れなかった。でもこちらも仕事熱心で強引なとこもあるけど乱暴ではなくてかっこよくてとにかく私の好きな感じの人なのに、天然ボケっぽくないのにやたら天然ボケだと言われて変な違和感になってしまって、いいキャラなのにもったいないなと思った。天然ボケとあえて言われなかったら、特に違和感も感じずいいキャラだと思えていたと思う。
事件については爆弾のこととかの説明はへーそうなんだとか思ったんだけれど、この作品については事件の展開を楽しむというよりいい男二人が仕事の合間にイチャイチャしているのを愛でるのがよいと思う。エロは何度も出てくるし、始まってすぐにエロ展開が盛り込まれているので、エロも満喫できる、と言いたいのだが、みっちり濃厚に書かれているわりにはエロみを感じなかったな。これもすごく不思議で、好みの男二人のエロを私が楽しめないなんて、柏木の積極的な感じとかはすごく好きなんだけどなんでなんだ。謎である。
あと、すごく細かいことだが、柏木が、しょっちゅう「は？」とか「はぁ？」とか言って、この言葉がやたら多く登場するように私は感じて、あ、また言ったよ、な気持ちになった。
この二人の続きを見たい気はするのだけれど、2巻目を読むのはまだ先でもよいかな、というのが正直な感想。小山田先生の挿絵は本作でも最強。
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