事件現場はロマンスに満ちている
」のレビュー

事件現場はロマンスに満ちている

神香うらら/柳ゆと

特盛一丁!

ネタバレ
2023年6月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ (ネタバレ本当にするのでご注意ください)神香先生の作品が大好きでファンです。いつもすぐ買って読みます。先生が書くアメリカが舞台の作品は雰囲気が本当によくて登場人物の言動も外国人っぽさを感じられて好きです。でもさすがにちょっと言わせてください。今回は刑事もの(事件もの)とロマンスの話。正直、ミステリ好きとしては事件の内容は甘いかなと思います。その辺は期待しないほうがいいかも。第一発見者が事件捜査に協力なんてほほ無いです。あと犯人に渡されて塗るしかなかった薬をそのままでエッチ(挿入)するなんてありえない…事件の重要な証拠物ですけど…。そこはBL作品として気にするところではないのか?まあでも他ジャンル(BL)のなかで書かれるミステリとしては充分なレベルではあるのでしょうね。あと特筆すべきは受けくんの盛り盛りな設定ですかね。ゲイ、ロマンス作家、ホワイトハッカー、女装癖、女装を裏垢で公開、13歳のときに近所の男子大学生に無理矢理体を触られる、その後も何回か嫌な思いをする、接触恐怖症、潔癖症、警戒心が強い、などなど…。読んでる時はいろいろ特盛だなって思っただけだったけどあとから思うと物語の進行に必要だったからかなとも思います。もう少しネタバレすると過去ではなく物語展開中にストーカーに捕まります。男運悪すぎで可哀想。受けくんはツンツンした可愛げのない頑固なタイプですが次第に柔和になってくかな。あとは友達を大事にするし必要な相手にはちゃんと向き合う誠実さがあります。私は神香先生の書くまろやかな穏やかで優しくて芯のある受けくんが好きなので今回は萌え萌えはしなかったかな。攻めくんは冷静で洞察力が鋭く懐の大きいタイプかなと。あまねの面倒くさいところもワイアットなら大丈夫かなと思わせてくれるかんじです。いい関係。あとは、神香先生お決まりの濡れスケ下着のシーンが無かったような…?私が読み落としてるだけですかね…?好きなのに…。と、まあいろいろ言いましたがやっぱり神香先生の作品読めて良かったです。また出たら買います。
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