このレビューはネタバレを含みます▼
幼い頃から相思相愛だったエリオットとリンチェの想いが、大人によって引き裂かれた後、大人になって再会し、やっとお互いの想いを遂げることができたのに、リンチェは危ない仕事に手を染めていた…今度こそリンチェを守りたいエリオットは、彼のために仕事をやめて二人で逃避行を始めるが、ウォール街から始まった株価の大暴落によって収入を失い、またしても二人は引き裂かれ、逮捕されたリンチェは刑務所に入ります…ここまでのリンチェの人生が、とても重くて読んでいても、つらくて苦しい気持ちになりました。エリオット自身も何もかも失ってしまいますが、5年後に出所したリンチェを迎えたのはエリオットでした。リンチェは刑期を終えても、これからもマフィアに追われ続けるかもしれない上に、そのリンチェのために自身の手も汚してしまったエリオットは、リンチェと共に海の見える家で二人で暮らしていく道を選びます。この後、二人が平安に暮らせるかどうかはわかりません。とても切ない物語でしたが、二人の愛は純粋で美しい。なんとか二人に生き延びて欲しいと思いました。大島先生の作画が美しく、映画のようなお話でした。たぶん、何度も読み返すと思います。