愛を食べて生きている 【電子限定特典付き】
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愛を食べて生きている 【電子限定特典付き】

芽玖いろは

「愛を食べて生きてる」これしかない

ネタバレ
2023年6月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人類が、もしその選択をしたら、こういう世界、、と言うパラレルワールドのような世界。あるウイルスの流行後、生殖も全てリモート(新式)で行われ、性/交渉(旧式)はなくなり、何代もsexを知らずに人は生きてます。でも、科学的に生まれた子供の生存率の低下で、性/交渉による妊娠を、もう一度トライしようという事になり、sex習得の白羽の矢が立ったのが、真面目な研究員のカナメ。そのsexパートナーとしてマッチングされたのは、男のイオリ。何故、男?それは、 BLだから、としか言えませんが、機会的にマッチングされた二人が、「愛を食べて生きてる」関係になっていきます。イオリのバックグラウンドは、なかなかしんどいものがありまして、なんとも言えない気分になります。とにかく、人間のエゴ丸出し。美しい硝子細工の様な世界で、そこでもやっぱり、人間のエゴだらけ。あー、でもこれこそ、いろは先生の世界。そして、ちゃんと救いがあるのも、先生の作品ならでは。どんな不穏な空気を纏っても、落ちるエンドではありません。イオリ×カナメの他、マナ×リセの物語も下巻に描かれています。リセは、イオリの仲間で友人。リセがsexパートナーの役目から解放された後の話で、運命的に出会ったマナ。私にはこちらのカップルの方が切なかった。幸せな時間を願わずにはいられません。「愛を食べて生きてる」カナメが曽祖母から聞いた言葉、すごく好きです。
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