バースデー
」のレビュー

バースデー

安西リカ/みずかねりょう

切なくて、でも好き

ネタバレ
2023年6月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 以前他の媒体で読み、また読みたくなって購入。
やはり何度も胸が苦しくなった。

ラストのミツキの台詞がずっと心に残る。
新聞の匂いが好きとミツキは言い、トオルには新聞配達が合うよと勧める。○○町に住みたいとミツキは攻めと未来の話をする。
きっとそこに自分はいないのに、、、
でもこの3つが2人、いや3人を巡り会わせた。
安西先生の作品はほっこりハピエンが多くて、何の予備知識も無くこの作品を読み出していつもの展開との差に驚いた。
何度も泣きそうになりながらグッと我慢して、やっぱりラストで泣いた。
具体的な描写が無いだけに想像の域でしか受けの過去は語られないが、ミツキはどれだけ苦しんだんだろうか。
いつか自分はいなくなると分かっていて、どれ程攻めを愛していたんだろうか。攻めとの他愛無い穏やかな生活を夢見ていたんだろうか。
トオルが幸せになってくれて本当に良かった。
攻めがミツキを、トオルを愛してくれて本当に良かった。
ミツキが守り抜いた「愛」がそこにあります。
題名の「バースデー」の意味もとても深いです。

大好きな作品です。是非読んでください。
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