にぶんのいち夫婦
」のレビュー

にぶんのいち夫婦

黒沢明世/夏川ゆきの

夫婦は同居する家族と何が違うか

ネタバレ
2023年7月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ また不倫漫画か…と思いながら主人公の旦那の和真さんがタイプど真ん中だっただけで結末を気にして無料分読んでつい次も購入しました。表もクズ男なのに裏でも浮気するや、家庭で良い顔をして本当は奥さんをバカにしているパターンは数ありますが、この作品では旦那さんは思いやりもあって、自主的に家事もするし、お嫁さんを誠実そうに大切に扱っているようで。読者の私にも愛を感じさせるのに…男ってやっぱりどんなに相手を好きでも愛と性を別に動かせるものなの?と言う気持ちで話に釘付になりました。

4巻で事は全部明らかになるので一旦気を休んで、5・6巻からは旦那の視点から振り替えて見れます。夫婦両方の素直の気持ちが知れただけでもここまでのごちゃごちゃな気が晴れて良かったと思います。

こつこつと8巻買って読み終えたすぐの感想はまず、色々あったけど出てきた人たちの為に平等に心が通い泣いてしまいましたし、最後は皆これを経験して良かったし、終わり方には不満も何もないです。

特殊かもしれませんが、似た状況で捨て猫を飼ってる身としては樋口君の猫への想いがすごく深く刺さっちゃいまして… 特に樋口君の全てに心奪われて、普通に主人公にして、少女漫画なみの素敵な恋愛を描いて欲しいくらい好きになりました。もっともっと限界まで幸せでいて欲しいと願ってます。

腹立たしい、憎たらしい人物も多々いましたが結局憎めないところがこの作者さんの人間を表す力だと思います。ストーリーも作り込んでいて感動しました。作者さんの他の作品も今後読んでみたいと思いました。
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