柴ばあと豆柴太 分冊版
」のレビュー

柴ばあと豆柴太 分冊版

ヤマモトヨウコ

沢山の方たちにぜひ読んでもらいたい 

ネタバレ
2023年7月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 物語の舞台とその設定に心をガツンとやられてしまうような作品です。もう冒頭の豆柴太と柴ばあの出会いの場面ですでに泣きそうになりましたね〜。そして登場人物たちの心にずっと残り続けている傷や後悔が浮き彫りになる場面ではさらに号泣させられてしまう。 でもそれぞれが、人(や犬)の優しさや言葉、そして心のこもった美味しい食べ物などに癒やされて、 傷や思い出と共に前を向いて歩いていこうと思えるようになる救いの場面もきちんと描かれていたりするので、全体的には温かみの感じられる感動的なストーリーに仕上がっています。

素敵なストーリーもさることながら、犬好きとしては豆柴太の愛らしさもポイントが高くて、柴ばあの"孫"として、彼女を笑顔にするために健気に頑張る姿はとても微笑ましくて、思わず頬が緩んでしまいました。

あの出来事を知っている世代の方たちには風化させないために、そして知らない世代の方たちにには知って感じてもらうために、ぜひ読んでもらいたい一冊です。
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